訓練中などの性被害を訴えていた元陸上自衛官の五ノ井里奈さん(23)が、加害を認めた男性隊員4人から謝罪を17日に受けた。自衛隊での性暴力やハラスメントは繰り返されており、今回も氷山の一角だ。「今も苦しむ自衛官のために」と五ノ井さんは、リスクを承知で実名で訴えた。
「胸をつかまれキスをされた」「大量にお酒を飲まされホテルに連れて行かれた」
現役隊員らが対象のネットアンケートへの自由記述だ。五ノ井さんは7~8月、オンライン署名サイト「Change.org(チェンジドットオーグ)」の協力で、隊内におけるハラスメントの経験を調べた。146人から回答があった。
ハラスメントの種類(複数回答)はパワハラが101件でセクハラが87件。女性の回答者の9割弱がセクハラまたはマタハラを経験していた。未成年に飲酒させることや、強制性交にあたるような記述もあった。
浮かび上がるのは自浄作用のなさだ。上司らに相談しても、「訴えを公にしたり大ごとにしない方がいいと助言された」という回答もあった。被害をきっかけに退職を選んだ人も複数いたという。
五ノ井さんの事例でも、上司…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル